大学受験は偏差値至上主義です。

その理由はそうするのが分かりやすいからというだけです。

何十万人も受験生がいて何百も大学があり、それぞれの大学が

個性的な試験をしている中で、受験産業としては大学の難易度を

皆にわかるように出さなくてはなりません。


そこでとある模試の結果(偏差値)をその人の学力として、

偏差値いくつの人は合格率何%という風に出して大学の難易度および判定を出しているのです。


しかしながら、偏差値で(もちろん偏差値で出される合格判定でも)、

大学の合否は決まりません。

それに振り回されて夢をあきらめてしまったら勿体なさすぎます。


当日に多く点を取れた人が合格するのです。 

そんなの当たり前じゃんと思っている人でも、模試の結果が返って来て

D判定とかE判定を見ると、やっぱ無理かもと志望校を変えてしまうのです。


私立志望の人がセンター模試を受けて、判定が悪く志望校を変えているのを見たことがあります。

人生がそんな事で変わってしまうなんて笑えません。



まず最低限知っておきたい事として、偏差値は、

その試験を受けた人の中でどれだけ飛び抜けているかの数字です。

絶対値(偏差値55とか60という数字)に大きな意味はないですしバラつきも大きいです。

何故ならその人の学力は同じでも、以下の3つの理由で偏差値は変わりますし判定も変わります。

①母集団によって変わる
進学志望でない人も受けるような進研模試では偏差値は高く出て、
難関大を受ける人が受ける駿台模試とかでは偏差値は低く出ます。

②問題で変わる。
バラつきが小さいテストだと、1問多く解けただけで過剰に偏差値が高く出たり、
1問解けなかっただけで過剰に偏差値が小さく出ます。
これが教科毎に起こるのでテストを受ける度に偏差値はばらつくのが当たり前です。

③1回の試験で測れるものではない
記述模試であれば、数学が1完出来たかどうか
センター模試等では配点が高い国語の問題が数問当たったかどうか
とかで簡単に教科の偏差値が5とかそういう単位で変わって来ます。

私も同じ11月に受けた記述模試で合否判定がB判定とE判定が出たりしていました。

偏差値も平均50台だったり70台だったりです。

自分の実力が変わった訳ではなく、当たり前にそのくらいはばらつくものなのです。



そして何より、あなたが受ける大学と模試の出題傾向が違うでしょうし、

配点や採点基準、教科毎の難易度も違います。

そして最後の模試から本番のまでセンター試験で少なくとも1カ月、

二次試験なら2カ月くらいはあります。

※そもそも模試が帰って来た時点で1カ月くらいたっているので、
 あくまで更に1カ月前の成績です。ちゃんと勉強していれば1カ月前の自分ではないです。

最後の最後まで成績は伸びます。

最後の模試を受けた時点で実力が足りなくても、

出題傾向をしっかり分析し、勉強して、

本番で合格点より1点でも多く取れれば良いのです。


偏差値はある程度の目安にはなりますが、

こういう人生が掛かったイベントで振り回されるのはもったいないです。

模試が返って来てショックを受けたら、一度冷静になって見直しましょう。